こんにちは、JINKです。
「親子で学ぶ経済シリーズ」も、いよいよ第3回!
今回のテーマは、「GDP」と「経済成長」です。
💬 ねぇパパ、日本ってお金いっぱいあるの?
ある日、お金の話をしていたとき、娘がふとこんなことを言いました。
「ねぇパパ、日本ってお金いっぱいあるの?」
おぉ……。なかなか鋭い質問です。
でも、たしかに普段ニュースで「GDPが増えた」とか「経済成長がマイナス」なんて言ってても、それが何を意味しているのか、ちゃんと説明できる人って少ないかもしれません。
子どもに聞かれて、初めて「自分もよくわかってないな…」と気づくことってありますよね。
今日はそんな「GDP」ってなんなのか、親子でやさしく考えてみましょう!
📐 GDPってなに?
まず、GDPというのは「国内総生産(こくないそうせいさん)」のこと。
英語では Gross Domestic Product といって、頭文字をとって GDP と呼ばれています。
じゃあ、それが何かというと…
ある国の中で、1年間にどれだけの「モノ」や「サービス」が生まれて、それにいくらのお金が動いたかをまとめた数字なんです。
つまり、その国の「経済の元気さ」を測る“体温計”みたいなもの。
たとえば:
- 自動車をつくった工場
- ケーキを売ったお店
- タクシーや美容院、ゲームアプリなどのサービス
こういった「生産されたもの」や「提供されたサービス」に対して、人がお金を払う。その合計額がGDPです。
スーパーで野菜を買ったり、映画を見たり、ラーメンを食べたり。
そういう日常の中の「お金のやりとり」も、ぜんぶGDPに含まれているんですね。
👨👩👧 家族でたとえてみよう
GDPって言われると急に難しそうですが、家族にたとえるとこんな感じです。
- パパが仕事で給料をもらう
- ママが家でパンを焼いて売る
- 子どもがフリマアプリで要らないおもちゃを売る(最近はあるある)
こうして「家族全体で1年間に得たお金の合計」が、その家庭の“経済活動の大きさ”。
つまり、GDPは、国全体の“稼ぎっぷり”みたいなものなんです。
ただし、気をつけなきゃいけないのは…
- 「家の掃除をする」「おばあちゃんの介護をする」といった、
お金にならない大事な仕事は、GDPにはカウントされません。
だから、「GDPが高い=幸せな国」とは限らない、というのもポイントなんです。
🚀 経済成長ってなに?
では、「経済成長」ってなんでしょう?
これは、GDPが去年よりも増えたということ。
「去年より多くモノやサービスが売れた」=「経済が大きくなった」とされます。
たとえば:
- 新しい工場ができて生産量が増えた
- 海外にたくさん商品を輸出した
- スマホのアプリ開発がヒットした
こんなふうに、お金の動きが活発になると「経済成長した」とニュースで言われるわけです。
でも……。
- 環境をこわしてまでたくさん作ったら?
- 長時間働いて体を壊したら?
GDPは増えても、私たちの生活は本当に豊かになっているんだろうか?
ここが、「数字には見えない大切なもの」を考えるきっかけになるんですね。
🌍 世界の国と比べてみると?
2024年のGDP(名目ベース)で見ると、
- アメリカ:約27兆ドル
- 中国:約17兆ドル
- 日本:約4.4兆ドル
アメリカが圧倒的に多く、日本は第3位あたり。
でも「一人あたりのGDP」で比べると、ルクセンブルクやスイス、ノルウェーなどの小さな国が上位に入ってきます。
つまり、
「国全体でいくら稼いだか」と「一人ひとりがどれくらい豊かか」は、別の話なんですね。
🤝 親子で話してみよう!
「うちで“お金を生み出してること”ってなにがあるかな?」
「お金にならないけど大切なことって、何がある?」
お店に行ったとき、「これはGDPに入るかな?」と考えてみるだけでも、
経済のしくみがグッと身近に感じられます。
📚 まとめ
- GDP=国の中で生まれたお金の合計(経済の体温)
- 経済成長=GDPが去年より増えること
- でも「数字の大きさ」だけじゃ、本当の豊かさは測れない
お金の流れを通して、
「わたしたちの暮らし」がどう動いているのかを考えるヒントになる。
それがGDPという“数字”の面白さなのかもしれません。
🔜 次回予告(第4回)
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次回は「物価が上がる・下がる」のしくみを探っていきます!
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